
「たろちゃんち平和が丘」に3年間暮らしている利用者さんにお話を聞いてみました!
「たろちゃんち」の利用者さんの1人、Sさんは「たろちゃんち平和が丘」に来てから3年間が経ちます。
実は、前にもグループホームで暮らしていたSさんは「たろちゃんち」で暮らし始めてから変化が起こったようです。
今回は、話すことが好きなSさんにインタビューしてみました!
「たろちゃんち平和が丘」に入所する前の生活

Sさん:ここに入る前は、名古屋市北区の鶴岡町にあるグループホームと作業場がついているところにいました。
中川:名古屋市北区のグループホームはどのくらいの期間いましたか?
Sさん:1か月ももたずです。
中川:なるほど、そこはどうしてもたなかったのですか?
Sさん:僕が1人でどっかに行っちゃったりとかあったからです。
中川:昔からそういう行動がちょっとあったりして、そのグループホームでは生活ができなかったんですね。
Sさん:そうです。入院していました。
中川:そこで入院生活していて、そこからまたグループホームを探そうとしていたんですね。
Sさん:そうです。とあるところから、「たろちゃんち」さんが新しくやると聞いたから行きたいと思って。初めてのところだったら、自分が先に入れると思いました。
「たろちゃんち平和が丘」に来たときの印象

中川:Sさんから見た、うちのグループホームの印象はどんな感じでしたか?
Sさん:印象としては、初めはここでやっていけるのかなと思いました。
中川:最初は不安だったんですね。実際にSさんが入って、今年で3年ちょっとですね。
Sさん:3年ちょっといます。
中川:自分が3年もここにいると想像できましたか?
Sさん:想像はしていませんでした。まずは世話人さんと話すところから始めました。
中川:確かに最初は会話していなかったですよね。
Sさん:中川さんとも会話していなかった。
中川:そうですよね。あの時は薬の影響で幻聴や妄想もありましたよね。
Sさん:あんなことがなければですね。
中川:あんなこととは?
Sさん:小田原の件です。あれは友達が誘って、新幹線に乗っていて、それで同時に乗っちゃっただけであって。友達を捕まえて、何とかしようと思っただけです。
中川:それで小田原まで乗って行っちゃったのですね。
入所してから少しずつ変化が起こり始める

中川:Sさん、あの頃からだいぶ変わったと思いますが、自分のなかで変わったきっかけは何だと思いますか?
Sさん:入院ですね。入院生活で何があったかというと、誰も喋ってくれないんですよね。何でかというと、入院していた理由をみんなが知っていて。みんながしらけちゃって話せないんですよね。
中川:一回「たろちゃんち」で生活していて、小田原まで行っちゃって、一回入院したけど、でも入院した先では全然人と話せなくなったのですね。その時にやっぱり人と話したいなと思ったのですか?
Sさん:人と話したいじゃなくて、僕、寂しがり屋なんです。構ってくれないとダメなタイプで。
中川:構ってもらえなくて、寂しくて、それで入院してからこっちに戻ってきましたよね。Sさんが変わったのは、そのあたりくらいですか?
Sさん:はい。変わっていったのは何でかというと、ここに決まってから変わりました。
中川:作業所が変わってからですか?
Sさん:作業所が見つかって、ここに居始めてからちょっとずつ変化があって。周りに話す人も友達もいなくて。でも、ここには人がいて。
中川:ここに来て話し相手ができたのですね。
Sさん:そうです。
中川:ここからトントン拍子で、人とも少しずつ話せるようになったということですね
「たろちゃんち平和が丘」と他のグループホームとの違い

中川:ここからトントン拍子で、人とも少しずつ話せるようになったということですね。ここに来て1年目はどうでしたか?うちのグループホームは他のグループホームと住んでいてどこが良かったですか?
Sさん:前のところは、ご飯が出ていて、話はするんですけど、世話人さんとはたまにしか話さなくて。もう1人いましたが、1人で食べることになっていて、何かわからない感じでしたね。「これ、本当にグループホームなの?」と思いました。
中川:本当にご飯を食べるだけだったのですね。世話人さんと会話がなかったのですか?
Sさん:世話人さんがいませんでした。
中川:世話人さんがいないのですか?
Sさん:いなかったです。誰もいませんでした。
中川:誰かがご飯を置きに来るのですか?
Sさん:ご飯を作るときはいました。
中川:そこからは誰もいなかったのですか?
Sさん:はい。変なところでした。
中川:それはすごいですね。実際にうちのグループホームはどうでしたか?
Sさん:住んでいて、段々こんな人が入ってくるんだなとか、いろんな人がいて勉強になりました。
中川:意外とそこは大きいですね。他の人を見ていて「こんな人もいるんだな」と知って勉強になったということですね。
Sさん:はい。
「たろちゃんち平和が丘」に3年間住み続けた感想

中川:3年くらいいて、うちの世話人さんはどうですか?
Sさん:よくして頂いてありがとうございます。
中川:とんでもないです。重永さんは料理をしようと思ったきっかけはあるのですか?
Sさん:去年の8月に1人暮らしを始めようと思ったからです。
中川:急に思ったきっかけはありましたか?昔から思ってたのか、それとも急に思ったのか。
Sさん:急に思いました。
中川:やってみようかなと思ったんですね。
Sさん:スタッフさんに「味噌汁まで作ったら次の課題ね」と。それからスタートしました。
中川:最初はお米を研ぐことにも時間がかかりましたよね。今はもうお米と味噌汁はできますよね?
Sさん:はい。
中川:だいぶ成長しましたよね。
1人暮らしを体験してみた結果

中川:ここでトレーニングを積んで、実際に2週間くらい1人暮らしをしてみた感想はありますか?
Sさん:1人暮らしをするために、10日間は自分にとっては大事な場面でしたが、はめを外してしまって、リッチな生活を送ってしまいました。
中川:リッチな生活を送ったんですね。楽しかったですか?
Sさん:楽しかったですね。
中川:10日間、1人暮らしをやってみてグループホームに戻ってきて、何か思うことはありますか?
Sさん:思うことはあります。ここにはみんながいるからいいけど、1人暮らしになったら1人で何でもしないといけないから。
中川:1人暮らしやってみて、食事も1人だし、誰にも「おやすみなさい」ということもないと思いますが、その辺はどうでしたか?
Sさん:1人暮らしをするにあたって、まずはお米や味噌汁から始めて、あとはトイレの風呂やトイレの掃除とかは最近しました。
中川:やっぱり自分でやらないといけないことも1人暮らしを始めてからわかったのですね。
今後の目標

中川:Sさんの今後の目標はありますか?
Sさん:逆に言いたいことがあります。みんな何で1人暮らしのことを聞いてくるのかなといつも思う。ちゃんと物件を探すところからいって、いつも同じ答えだよと言っていますが、やめて欲しいと考えてしまいます。決まってから僕が言いますので。あまり言って欲しくないですね。
中川:それは悩みとして?
Sさん:それは言いたいことですね。
中川:それとはまた別で今後の目標はありますか?
Sさん:グループホームで1日でいいから、世話人さんみたいなことをやってみたいです。
中川:それは料理もやって、全部準備するということですか?
Sさん:そうです。
中川:それは仕事をやってみたいということですか?
Sさん:はい。
中川:1日体験みたいなことですか?
Sさん:1日体験でもいいし、料理を出してもいいし。
中川:何でそれをやりたいのですか?
Sさん:前から言ってたんです。
中川:それは世話人の仕事に対して、どこかに面白さを感じているのですか?
Sさん:面白いなと思って。
中川:どの辺が面白いと思っているのですか?
Sさん:みんなに世間話をしていくところが。こんなことを言ったらおかしいですけど、どっかの居酒屋で世話人さんがやっているみたいで。
中川:たとえば、居酒屋でもいいですけど、バーの店主が世話人さんでカウンターにお客さんが座っていて、話を聞いたりするようなことですか?
Sさん:そうです。
中川:Sさんは人と話をすることが好きなんですね。
Sさん:好きです。
中川:人の話を聞くのも好きだし、話すのも好きだし。会話が好きなんですね。それを経験してみたいということですね。
Sさん:1日も早くみんなから言われている1人暮らしをしたいです。
中川:いいですね。
Sさん:最近、出る幕がなくて。今日もカレーだから出れませんもんね。
中川:カレーだとそうですね。カレーだと1人分作れないですよね。
Sさん:みんなで作った方がいいですよね。
中川:そうですね。また今度、バーベキューのときにいろいろ作ってください。お肉や焼きそばを作ると思うので。あと自分のなかで、1人暮らしは何年後にしたいですか?
Sさん:もうすぐ40歳になるので、41になるまではしたいです。
中川:ここ2年くらいの話ですね。最後にSさんの今後の意気込みを教えてください。
Sさん:やる。絶対に挫けず、妥協せず、やっていきたいと思います。この世の中、何があるかわからないので。今、コロナウイルスでようやく感染者が少なくなったから、このまま第6波が来ないように、みんなが気をつければ、マスクがない時代が来ると思うので。
中川:それに向かって自分も挫けずに頑張っていこうということですね。